プレミアリーグ第27節。
トッテナム vs アーセナルの一戦は、1-0でトッテナムが勝ちました。
アーセナルはチェフが良く頑張ったのですが(4点はファインセーブで防いだ)、根本的なチームの質で負けていて、よく1-0で収まったな、という試合でした。
主なスタッツを見れば、試合内容が推測できるでしょう。

◆シュート数
・トッテナム:18本
・アーセナル:6本

◆枠内シュート数
・トッテナム:6本
・アーセナル:1本

◆CK
・トッテナム:10本
・アーセナル:2本

ただ、私は元GKなので、GKもチームの質の1つだと思っていて、ほぼ完敗であっても、完全な完敗だとは思っていません。
自分で書いてて負け惜しみに聞こえますが笑、GKはチーム全体の質を左右するポジションだと思っています。

まぁ、いずれにしても、負けは負けなのですが・・・。

私は、この試合で負けたら、アーセナルがリーグでCL出場圏内に入る可能性は、5%くらいに落ちると思っていました。
もし、同じ第27節の試合でチェルシーとリヴァプールが勝った場合、CL出場圏内と勝ち点差8が付くからです。
この時期に勝ち点差8を付けられると、相当厳しいと思います。

アーセナルより上位にいる5チームのうち、後半戦でまだ対戦していないのはマンCとマンUだけです。
マンCは1位・マンUは2位なので、彼らは、アーセナルがCL出場圏内を直接的に争っているライバルではありません。
ですから、彼らに勝っても、リバプール/チェルシー/トッテナムが勝てば勝ち点差は縮まらないのです。
そして、マンCとはホームでの対戦ですが、マンUとはアウェイでの対戦です。
今季のマンCに勝つのは相当難しいですし、マンUはモウリーニョ監督が率いる以上、アーセナル(と言うかベンゲル監督)が最高に苦手にしている相手です。
この2試合で勝ち点3を取れれば、良いほうでしょう。
それどころか、勝ち点0~1しか取れないのではないか、と危惧しています。

ですから、アーセナルがプレミアでCL出場圏内に入るのは、かなり難しくなったと言わざるを得ません。

そうすると、来季、アーセナルがCLに出場するためには、ELで優勝することを狙う方が、まだ可能性が高いと思います。
ですが、そっちも非常に厳しい道です。
今季のELの決勝トーナメントに残ったチームの顔ぶれが、かなりエグいですから。
チーム名と2/11現在の各リーグでの順位を書き出してみます。

アトレティコ  (リーガエスパニョーラ:2位
ナポリ     (セリエA:1位
RBライプツィヒ (ブンデスリーガ:2位
マルセイユ   (リーグアン:3位
ロコモティフ・モスクワ (ロシアリーグ:1位
ドルトムント  (ブンデスリーガ:3位
リヨン     (リーグアン:4位
ラツィオ    (セリエA:4位
ゼニト     (ロシアリーグ:2位

と強いチームが目白押し。
決勝トーナメント1回戦でナポリとRBライプツィヒが対戦してどちらかが消えるため、それは不幸中の幸いと言えますが、それでも本当にエグいチームばかりです。
特に、EL番長のアトレティコが恐ろしいです。
アーセナルが最も苦手とするチームスタイルですし、シメオネ監督は、ELだろうとメンバーを落として手を抜くタイプではありません。
一戦一戦を全力で勝ちにくる非常に嫌なチームです。
決勝での1マッチならともかく、準決勝より前にホーム&アウェイで戦ったら勝ち上がれる気がしません。

他には、ロコモティフ・モスクワも嫌ですね。
ロシアリーグはリーグ優勝しても、翌季にCLにストレートインできないリーグです。
予備予選からの出場となります。
ですから、ロコモティフ・モスクワは、本気でEL優勝を狙いに来るでしょう。
リーグ戦では1位におり、2位とそれなりに勝ち点が離れていますから(勝ち点8差)、リーグよりもELを重視する可能性が高く、非常にやりづらい相手だと思います。
ロシアリーグはそこそこレベルが高いため、既にプレミアで8敗しているアーセナルが甘く見れるような相手ではないでしょう。

・・・って、自分で書いていてショック受けました。
もう8敗してんだ!??
昨季は9敗だったので、下手すると負け数が昨季を超える可能性がありそう・・・。

あとは、RBライプツィヒが怖いです。
ナポリ vs RBライプツィヒは、おそらくRBライプツィヒが勝ち上がると思います。
その理由は、ナポリはユベントスとスクデット(セリエA優勝)争いの真っ最中で、どうしてもELは優先順位を下げざるを得ないからです。
一方で、RBライプツィヒはブンデス2位ではありますが、バイエルンが独走しているのでリーグ優勝はありません。
そうすると、CL出場圏内さえ確保できれば構わないので、それなりにELにもエネルギーが掛けられる。
特に、RBライプツィヒは新興クラブでタイトルを取ったことがないため、初タイトルを取ることに貪欲だと思います。
そう考えると、かなり危険な相手になるでしょう。

他にも、マルセイユやドルトムントなども侮れる相手ではないため、EL優勝は本当に茨の道だと思います。
ですが、プレミアでCL出場圏内を狙うよりは、まだマシです。

一番マズいのは、プレミアとELの両方を狙って、どっちとも中途半端になることです。
昨季のモウリーニョ監督のように、ベンゲル監督には、はっきりと集中と選択をして欲しいな、と思います。



■追記

セリエAのナポリ vs ラツィオを見ました。
ナポリがホームとは言え、ラツィオを4-1で一蹴。
特に、守備が良かったですね。

上記の記事で、ナポリ vs RBライプツィヒは、RBライプツィヒが勝ち上がると思う、と予想しましたが、この強さを見せられると何とも言えなくなってきました・・・。
どっちが勝つんだろう?
アーセナルとしては、代表ウィークの後に当たるのが一番ツライので(エジル、コシ、ムスタフィ、ジャカ、ラカゼット等の中心選手が招集予定)、どっちが勝ちあがっても、早めに当たるか、もっと遅いか、どっちかにして欲しいです。
特に、イタリア代表はW杯に出ないから、ナポリが勝ち上がって代表ウィークの後に当たると厳しい。
ちばぎんカップで、柏レイソルに1-4で負けたジェフ千葉。
さて、今季こそはJ2でのリーグ戦で勝ちまくり、自動昇格圏内(2位以内)に入れるのでしょうか?

昨季は、エスナイデル監督の下でチームの土台作りに励んでいたジェフですが、特に手薄のポジションがありました。
それは、CBです。
近藤を中心にCBを回していましたが、正直、エースCBである近藤はスピードがなく、判断も不正確なことが多かったです。
1対1もさほどではなく、全盛期を過ぎている感がありありでした。
34歳ですから、仕方ない部分もあるでしょう。
近藤がそんな状態ですから、他のCBは推して知るべし。

そこで、今季、ジェフが補強したCBが以下の2人です(若手を除く)。

●エベルト・シルバ・サントス(26歳) ※ブラジル人、ポーランドのクラブから完全移籍 
●増嶋竜也(32歳) ※柏レイソルからレンタル移籍

エベルトは、191cm・87kgの大型CBです。
26歳で、これから全盛期を迎えようとする選手が日本の2部リーグに来るわけですから、おそらく訳アリだと思います。
Youtubeを見た範囲では、背が高くてストライドが長いので、長い距離(10m以上)を走らせるとトップスピードはかなり速いです。
パワーはあまりありませんが、足が長いので1対1は結構強い。
一方で、背の高い選手にありがちなように、クイックネスはいまいちですね。
ポーランドでは、3年間で108試合出場(1年平均で36試合出場)しており、ポーランドの1部リーグが16チームしかないことを考えれば、カップ戦も合わせてほぼ全試合に出場しているようです。
ですから、比較的丈夫な選手みたいですね。

ということで、スペック的には期待できそうです。
ただ、クイックネスが低いので、ハイライン&ハイプレスのエスナイデルサッカーに合うかどうかは未知数。
どうなるのか見てみよう、って感じです。

増嶋は、ポリバレントに守備的なポジションならどこでもできるのが長所ですが、一方で、CBとしてはそこまで優れているとは思いません。
身長が180cmしかなく、CBとしては小柄であることがマイナスになっています。
読みや運動量などの良い面はあるのですが、スピードはそこまで速くないし、球際も弱くはないけど強くもない。
一時はジャンプ力が凄かったですが、最近は衰えてきて、そこまで跳べる感じではなくなりました。
いつも必死に頑張っていて、努力家だとは思うのですが、いかんせん若い時の努力の方向性を間違ったような。
CBやSBではなく、守備的ボランチを目指した方が良かったような選手です。

潮田玲子と結婚したことでも有名ですが、ぶっちゃけ、潮田は増嶋でいいのかな、と思ったものです。
あの頃、柏レイソルはリーグ優勝したりと絶頂期で、増嶋はその中心選手の1人でしたが、正直、あまり将来性は感じませんでした。
ここからは落ちる一方なのは目に見えていて、潮田は苦労するだろうな、と。
ですが、恋は盲目というものなのかもしれません。
2歳年下の増嶋と結婚して、昨年夏に第2子も生まれて順調なようです。

そんなわけで、お父さんとしての増嶋は、これまで以上に頑張る必要があるはずですが、サッカーではいつも試練の連続です。
チームも次々と代わっていて、なかなか1つのチームに定着することができません。
CBとしては高さが無く、SBとしてはスピードが無く、パスやドリブルが上手い訳でもなく、良く言えばポリバレントですが、実は特長がない。
読みと運動量だけで渡っていけるほど、J1は甘くないのが実情です。
そこで、J2のジェフ千葉へレンタル移籍。
J1とは差がありますが、J2もぬるくはない世界なので、32歳の増嶋がどこまでやれるか。
例えば、ちばぎんカップの4失点目は、増嶋の判断ミスが原因です。
実力には疑問符が付くものの、嫌いではないタイプの選手なので、頑張って欲しいと思います。

ジェフのフロントの頑張り具合ですが、昨季、レンタル移籍で獲得して良かった熊谷や為田を完全移籍で獲得したところは良かったと思います。
一方で、弱点であるCBとSBの選手の獲得については満足とは言い難いですね。

さて、今季、ジェフが自動昇格圏内に入れるのか?
いまはまだ予想をするには早すぎるので、リーグが開幕するまで待ちたいと思います。
アーセナルは、この冬、サンチェスを放出してムヒタリアンを獲得しました。
また、ジルーを放出してオーバメヤンを獲得しています。
それを踏まえて、グーナー様からどのようなフォーメーションが良いと思いますか?という主旨のご質問を頂きましたので、ちょっとフォメを考えてみました。

ぶっちゃけ、いまのアーセナルには供給過多の割に質の低いポジション(攻撃的MF、サイドFW)と、そもそも数も質も足りないポジション(守備的DMFやCB)が多く、攻守にバランスの良いフォメーションを考えるのは難しかったです。
ベンゲル監督は、何故こんなスカッドにしてしまったのだろう?、と思うほどですね。
おそらく、ショートパスでの攻撃一辺倒こそがアーセナル、みたいな変なポリシーがあるんでしょう。
個人的には、もう少し移籍市場でまともな振舞いをして欲しかったです。

さて、私が考える現在のベストフォーメーションはこうです。↓

オーバメヤン獲得後2

フォーメーションは、4-2-3-1にしてみました。
アーセナルの最大の特長は、エジルがいることです。
彼はトップ下でこそ、一番輝きます。
ですから、トップ下があり、パスを回しやすい4-2-3-1というフォーメーションを選んでみました。

1トップにはラカゼットを置きます。
オーバメヤンは、交代要員とします。
その理由ですが、純粋にラカゼットの方がオーバメヤンよりも1トップとして優れているからです。
得点能力は互角ですし、ポストプレーやパス出し等の得点以外の能力は、ラカゼットの方が上だと思います。
また、ラカゼットはこの半年で多少なりともプレミアに慣れてきていますが、オーバメヤンは未経験。
現状では、ラカゼットを優先するのが妥当でしょう。

右サイドFWには、新鋭のネルソン。
私は、サイドFWは、攻撃で幅を作る役割を担う必要があると思っています。
ですから、左右のサイドFW両方に利き足が逆足(右サイドなら左足、左サイドなら右足)の選手を置くべきではない。
もし、逆足の選手をサイドFWに置く場合は、どちらか片方のサイドだけにすべきです。
最近のアーセナルは、両サイドFWに利き足が逆足の選手を置いたため、両方が中に入って行って幅が取れず、中央が渋滞して良い攻撃ができていませんでした。
ですから、右サイドFWにネルソンを置くことで、幅を作らせることが目的です。
また、ネルソンはドリブラーでもあるので、ボールを持ってベジェリンが上がるのを促すことも可能です。
ベジェリンは、大外を回ることもできますが、能力的にはネルソンの内側を上がることもできるでしょう。
最近、よく言われる5レーン理論では、サイドFW(MF)が5レーンの一番外側でボールを持ち、SBが外側から2番目のレーンを上がることが求められます。
ネルソンとベジェリンのペアであれば、それができるでしょう。

守備面に多少不安があるペアではありますが、そこは、コシールニーに頑張ってもらいたいと思います。
だからこそ、コシールニーが最も守備力を発揮しやすい右CBに彼を配置しました。
左CBでは、彼の守備力の7割程度しか出せないからです。

さて、注目のボランチ(3列目)。
いまのスカッドでは、3列目は非常に問題が大きいです。
守備力と敏捷性が低く、キープ力にも難があるジャカはもちろん、球際が弱く動きすぎるエルネニー、中央突破ばかり狙うウィルシャー、上がりっぱなしで戻ってこないラムジー、と誰も個人的には満足していません。
ウィルシャーを好きだったり、高く評価をしているグーナーが多いですが、個人的には、彼がいると攻撃時に中央渋滞を引き起こしやすいし、ネガティブトランジション時にこそっとサボるので(で、間接的に失点に絡む)、あまり好きではありません。
上がりっぱのラムジーよりはマシですが、100点満点でラムジーが40点ならウィルシャーは50点といったところです。

また、守備が得意なDMFがいないのは大問題。
そもそものアーセナルの問題は、守備練習の質・量とも不十分で、守備専だったコクランでさえ守備能力が3年前よりも落ちていたことです。
2014-15シーズンにチャールトン(2部)からアーセナルに呼び戻されたコクランは、守備大好きな私から見ても、かなりの守備力を発揮していました。
やっとソングの穴が埋まったかな、と思うような活躍でした。

ですが、その後、ベンゲル監督はだんだんとコクランを使わなくなります。
理由は、コクランの攻撃への貢献度が低いからだと思います。
アーセナルの下部組織出身ですからパスが下手というわけではないのですが、攻撃のためにどのポジションに動いて、どこへパスするか、といったことを見抜く能力が低く、攻撃にはあまり関与できなかったです。
それでも、パス・キープ力とも抜群のカソルラとダブルボランチを組んでいた時は使われていましたが、カソルラがケガをしてからは、めっきり出番が減りました。
ベンゲル監督は、3列目に攻撃力を求めていたのでしょう。

その結果、コクランは試合勘が無くなって、さらに守備が下手になっていきました。
だから、よけいに起用されなくなるという悪循環。

アーセナルでは、練習だけでは、個の守備能力を維持できないんですよね。
守備練習の質と量が不十分だからです。

最終的には、コクランはバレンシアに移籍してしまいました。

こういうことをしているから、アーセナルはバイエルンに3試合連続5-1で負けるんですけどね。

ということで、苦し紛れではありますが、守備専ボランチにコラシナツを抜擢したいと思います。
彼は重心が低い上にフィジカルもあって1対1の守備に強い。
また、ペップがバイエルンやマンCでやっているように、SBをボランチの位置に入れることは、攻撃面でもメリットがあります。

そして、その相棒にはムヒタリアン。
ムヒタリアンは、トップ下か右サイドが本来のポジションですが、右ボランチにコンバートしたいと思います。
イメージは、カソルラのボランチへのコンバート。
カソルラは、もともとトップ下か左サイドMFだったのですが、エジルとロシツキがいたため、トップ下のポジションがなくなってしまいましたし、左サイドにはサンチェスを取りました。
ですから、ベンゲル監督は、カソルラをボランチに下げることで、試合全体をコントロールする指揮者に任命しました。
イタリアで言うレジスタです。
相当もったいないコンバートだったと思いますが、このコンバートは比較的成功した方だと思います。

マンUのムヒタリアンを見ていた範囲で言えば、1年半ほどプレミアにいたにも関わらず、まだプレミアのフィジカルの激しさに慣れていないように見えます。
ですから、トップ下や右サイドFWでは、活躍するのが難しいでしょう。
特に、アーセナルは攻撃戦術がないため、意外と味方のフォローが少なく、詰まった時に個人の感性で切り抜けざるを得ないチーム。
ですから、フィジカルでの競り合いが相対的に少ない3列目にムヒタリアンを置く方が、まだ活躍しやすいのではないでしょうか。

以上、3列目については賭けの要素はありますが、ウィルシャーとジャカを並べる守備無視のフォメーションよりは、ずっとマシだと思います。

さて、そうすると、左SBはモンレアルで決まりですね。
コラシナツをボランチで使ってしまったからです。
最近、スピードが落ちてきて守備力は問題がありますが、攻撃力では抜群です。
第二の全盛期を迎えていると言ってもいいほどです。
ナイルズを置きたがるファンもいるでしょうが、私が見るところ、対戦相手にナイルズが狙われて、実際に失点に何度も絡んでいます。
あれだけやられたら、いくら若手でもバッシングを浴びるはずなのですが、割と温かい目で見ているファンが多いようです。
年末にリバプールと対戦した時に、サラーを1~2回抑えたことが、必要以上に高評価につながっている気がします。
また、ナイルズのサイドからやられたと言っても、分かりやすい1対1で抜かれた事は少ないのも、評価されている理由かもしれないな、と思います。
SBの守備のうち、1対1以外は、何が良くて何が悪いかが分かりにくいですから。
日本代表では、いまだに長友の守備は評価が高いですが、それと同じです。

さて、残るは左CBと左サイドFW。

左CBは、消去法ですが、ムスタフィを置くしかありません。
ムスタフィ(184cm)&コシールニー(186cm)のCBペアは高さに弱いため、セットプレーやサイドからのクロスで後手を踏むことが多いのが難点です。
ですから、コシールニーの相棒には背の高いCBを置きたいのですが、いまのアーセナルに背の高いCBはホールディング(189cm)しかいないんですよね。
シーズン前半で分かったように、まだ22歳のホールディングでは経験が不足しています。
2/3現在、リーグ4位と勝ち点8差の6位にいるアーセナルがCL出場圏内やEL優勝を狙うには、コシの相棒がホールディングでは、ちょっと心もとない。
高さを犠牲にしてでも、ムスタフィを置く方が良いでしょう。

ちなみに、私はムスタフィを、あまり良いCBだとは思っていません。
ドイツ代表のレギュラーCBだとしてもです。
長所はありますし、ぜんぜん駄目というわけではありませんが、リーグ優勝やCL優勝を狙うには、少し軽い部分が多いと思います。
まだ25歳ですから、経験不足という面もあるのでしょう。
ただ、彼を育てるだけの余裕は、いまのアーセナルにはないのです。
もっと守備組織がしっかりしていれば、ムスタフィでも何とかなるのでしょうが・・・。

背が190cm台で、それなりに経験のあるCB(28歳前後)が欲しいです。

最後に、左サイドFW。
悩みましたが、ラムジーを置きました。
ラムジーは右足が利き足ですが、多少は左足も使えるし、パスもクロスもそれなりに精度が高い。
運動量もあります。
ボールもそれなりに運べます。
ムヒタリアン・エジル・ラカゼットと連携してパス回しから崩すことも期待できます。
守備面に少し不安はありますが、それはイウォビであっても、ウェルベックであっても同じです。
イウォビは夜遊びをし過ぎたのか、最近は精彩に欠けますし、ウェルベックは動きが縦に特化していて、あまり円を描くような曲線的な動きができていないです。
そう考えると、色々なことができて総合力で勝るラムジーを左サイドに置きたいです。
サイドの長い距離を走って、モンレアルの守備のフォローも期待できるでしょうし。

以上、いかがでしたでしょうか?
今回、このフォメを考えるにあたり、アーセナルには守備の得意なDMFとCBがいないので、攻守のバランスを取るのが本当に難しかったです。
私は、アーセナルにオーバメヤンは必要ないと思っています。
「世界トップクラスのストライカーを獲得できるチャンスがあるのだから、獲得しようと頑張るのは当然でしょ」
みたいなことを言うアーセナルファンが多く、そういう考え方も分からなくはありません。
もしオーバメヤンではなく、レヴァンドフスキであれば、私も獲得に賛成します。
ただ、オーバメヤンはどうでしょうか?

私が獲得すべきでないと思う理由は、2つあります。

1つ目の理由は、オーバメヤンが問題児だからです。
ドルトムントからオーバメヤンを獲得できる可能性が出てきているのは、ひとえにオーバメヤンが問題児だからだと言っていいでしょう。
個の能力の問題でも、戦術的な問題でもなく、またオーバメヤンがアーセナルをステップアップ先だと見なしているという訳でもありません。
オーバメヤンが、いまのドルトムントが気に入らないから、移籍の可能性が出てきているだけです。

アーセナルは、そんな問題児を上手く扱えるのでしょうか?

私には、とてもそうは思えません。
アーセナルやベンゲルに限らず、問題児を上手く扱えるチームや監督なんてものは、本当に少ない。
モウリーニョやオシムが多少上手く扱えることがある(あくまで"ことがある")くらいで、ペップもアンチェロッティもコンテもクロップもアッレグリも問題児を扱うのは、得意ではありません。
もちろん、ベンゲルもです。

オーバメヤンは数字を残しているだけに、よけいに扱いがやっかいです。

いまのアーセナルには、エースCFであるラカゼットがいます。
とても良いCFで、実力はオーバメヤンに勝るとも劣らないと思います。
昨季はリーグアンで28得点。
また、3年連続でリーグで20得点以上をマークしています。

オーバメヤンは、昨季、ブンデスリーガで31得点。
ただ、20得点以上をマークしたのは2年間だけです。

そして、オーバメヤンは28歳で、ラカゼットは26歳です。
ラカゼットの方が若く、ここから全盛期を迎える可能性が大です。
一方、オーバメヤンは既に全盛期を迎えており、ここからそれがどれだけ続くかが勝負になるでしょう。

実績や年齢を考えた場合、オーバメヤンとラカゼットの能力は大差ないと思います。
ブンデスとリーグアンは特徴はそれぞれ異なりますが、総合的には似た実力のリーグだからです。

にも関わらず、大金を積んでオーバメヤンを獲得するようなことがあれば、オーバメヤンに優先的にチャンスを与えざるを得なくなるでしょう。
そうなれば、チームに不協和音が鳴り響くのは間違いありません。
2トップにすれば、という意見もありますが、そうすると、トップ下にエジルが入るでしょうから、ムヒタリアンの居場所がなくなります。
エジルが今年の夏に移籍する可能性があるので、ムヒタリアンを冷遇すれば、来季は一からチームの作り直しとなるリスクは結構高いと思います。
また、仮に無理やりラカゼットとオーバメヤンとエジルとムヒタリアンを同時に起用したら、ベンゲル監督のサッカーでは、守備がいま以上にモロくなるとともに、サイドを使えなくなってドン引きチームを崩せなくなるでしょう。

また、ラカゼットのこととは別に、オーバメヤンがドルトムントでのようなわがままな振舞いをすれば、チームで内紛が発生するリスクも高いと思います。
ベンゲル監督は、選手を叱りませんから。
超問題児ベントナーが様々な問題を引き起こしても、ウィルシャーが深夜遊びを繰り返して水タバコを吸っても、イウォビが大麻が蔓延するクラブで遊んでも、ジルーが試合前日にホテルに不倫相手を呼び込んでも、きちんと叱った形跡はありません。
罰として、トップチームから外すことさえありません。
それどころか問題が発覚後には積極的に試合に起用して、「みそぎ」をさせるようなことがほとんどでした。

ですから、オーバメヤンがわがままな振舞いをしても、きっと叱ることはしないでしょう。
それが、チーム状態を悪い方向に向かわせる可能性は高いと思います。

また、問題児の傾向として、チームを移籍した直後(半年~1年)はとても頑張るけれど、その後は手を抜く、というのがよくあるパターンです。
オーバメヤンが、そういった振舞いをするリスクは十分にあるでしょう。

さて、そして2番目の理由です。

オーバメヤンは、ショートカウンターで点を取るタイプのFWです。
ショートカウンターで裏を取り、そこから高い決定力でゴールを陥れます。

・・・ん?
あれ、アーセナルってショートカウンターってできたっけ?

否。

アーセナルはショートカウンターで点を取ることは、非常に少ないです。
どちらかと言うとボールを大事にするので、ポゼッション型。
組織立った前プレはベンゲル監督が不得意にしているので、ショートカウンターはほぼできません。

うーん、それでどうやってオーバメヤンにゴールを量産させようというのでしょうか?

もちろん、決定力はあるので、ある程度は、オーバメヤンは点を取るとは思います。
ですが、ベンゲルの下ではオーバメヤンの長所を活かしにくいので、ゴールを量産できるかどうかは怪しい。

こう考えると、やはり、私はオーバメヤンにアーセナルに来て欲しくありません。
ワールドクラスは、別にオーバメヤンだけではない。
今夏にW杯が終わったら、有能な選手たちが多数移籍を画策するのですから、そこでじっくり考えて攻撃的な選手を獲得する方が良いと思います。
サンチェスが、アーセナルからマンUに移籍してしまいました。
本当に哀しいです。
とても大好きだったのに。
何があろうと絶対に勝とうとするハングリーさ、どんなに連戦を重ねて疲れていても、ひたすら試合に出ようとする熱意。
クラブのシーズンが終わってチリ代表の試合でも、一切、手を抜かず全力でプレーをしていました。
昨年(2017年)のコンフェデなんて、そこまで頑張る大会でもないのに、頑張って頑張って準優勝。
その結果、身体を休める時間が足りなくて、ロシアW杯南米予選ではフィジカルコンディションが戻らず、チリ代表は予選敗退してしまうという事態にも陥りましたが・・・。

サンチェスは、勝つことだけを望む求道者のような選手だったと思います。
それが、仲良しこよしのアーセナル、美しいサッカーが好きなベンゲル監督の下で"浮く"ことになった理由の1つでしょう。

Twitter上に流れていた情報によると、スカイスポーツニュースは、「ウォルコットが退団した時は多くの元チームメイトがメッセージを送り、ユナイテッドの選手達はムヒタリアンにメッセージを送ったのに、サンチェスにメッセージを送ったのはムスタフィだけだった」と報道したようです。

私は、Twitterでベジェリンをフォローしているのですが、この半年間で退団したガブリエウ・チェンバレン・ウォルコット・コクランに対してベジェリンはそれぞれツイートをしていましたが、サンチェスが退団した時にはツイートをしていませんでした。
その代わり、ムヒタリアンがアーセナル公式で発表された約10分後には、「ムヒタリアン、ようこそアーセナルへ」みたいなツイートをしていました。

ですから、サンチェスがアーセナルで"浮いていた"という噂は、おそらく本当なのでしょう。
まぁ、自ら望んでアーセナルを出てライバルのクラブに行く上に、高給を要求したと言われていますし、仲良しこよしのアーセナルでは、サンチェスのような「勝つことが何よりも大事」みたいな態度は好かれなかったんだろうな、と想像します。

ですが、私は、サンチェスのことはバルサ時代から好きでした。
フィジカルの強さ、身体のキレ、足元の技術の確かさ。
どれを取っても一級品で、さらに当時から勝つことに貪欲でした。
だから、アーセナルに来ることになった時、アーセナルの補強ポイントとは明らかに異なっていたにも関わらず、めちゃくちゃ嬉しかったです。
バルサはアホなことしたな、ネイマールよりもサンチェスの方がずっと良い選手なのに。
そう思っていました。

一方で、こうも思っていました。

バルサでリーガ優勝を経験したサンチェスは、きっとCL優勝やリーグ優勝を求めてアーセナルにやってくるんだろう。
何よりも、勝つことに飢えている選手だから。
でも、いまのアーセナルは、そういうクラブじゃないんだよ。
ベンゲルがアーセナルの監督でいる限り、CL優勝やリーグ優勝のためには奇跡が必要になる。

そして、哀しいかな、奇跡は起きませんでした。

当時の心境をまとめると、

●バルサ時代から好きだったサンチェスがアーセナルに来るのは、アーセナルファンの立場としては嬉しい。
●でも、サンチェスファンの立場から言うと、彼がアーセナルに来ても幸せにはなれないから哀しい。
 おそらくビッグタイトル(CLとリーグ)を獲得できないから。
●また、戦術的に言えば(あのタイミングでは)、2列目のサンチェスよりも優先して補強すべきポジションがいくつもあった。

という感じで思っていて、本当に複雑でしたね。

ベンゲル監督は、健全経営・戦術に縛られない自由で攻撃的なサッカースタイル・育成重視(特にブリティッシュコア)等のポリシーを持っており、勝利やビッグタイトルを得ることよりも、明らかにそういうポリシーを優先していました。
ですから、サンチェスの勝利最優先の考え方とベンゲル監督のポリシーがどこかで衝突するだろう事は、サンチェスが加入する前から容易に想像できていました。

そして、その想像は残念ながら現実化し、サンチェスはCLやリーグといったビッグタイトルを手にすることはできず、勝利への飢餓感からマンUへ移籍しました。
ぶっちゃけ、読めてたシナリオでした。
私は、加入直後から、「サンチェスは、そのうちビッグタイトルを求めて他のビッグクラブへ移籍してしまうんだろうな」とずっとビクビクしていましたから。

ジーコジャパンにおける中田英寿と、アーセナルにおけるサンチェスは、どこか似た匂いがしました。
中田英寿を好きな私が、サンチェスを好きになったことは必然だったのかもしれません。

個人的には、サンチェスはアーセナルのために100%尽くしてくれたと思います。
一切、手を抜かなかったし。
守備をサボる、と言われたこともありましたが、その頃はフィジカルコンディションがかなり落ちている時期で、サボっていたのではなくて走れなかったのだと思っています。
実際、いまはコンディションがいいので、守備でも相当走っています。

そして、マスコミに対しては、移籍を志願しているとは一切言わなかったし、フロントや監督批判もしなかった。
移籍したいからと言って、練習や試合をサボタージュ(ストライキ)したこともなかった。
CL優勝やリーグ優勝のために補強して欲しい、とも、年棒を上げて欲しい、とも言わなかった。
ニュースや新聞では噂や推測が踊っていましたが、本人からはそれを匂わせる発言は全くなかったです。
とても立派だったと思います。

ですから、私は、快くサンチェスを送り出すことができます。
アーセナルのために、本当に頑張ってくれてありがとう。
凄いプレーをたくさん見せてくれてありがとう。
新天地でも、本当に活躍して欲しい。
サンチェスなら、間違いなく活躍できるでしょう。
そして、念願のCL優勝やリーグ優勝を勝ち取って欲しいな、と思います。

とは言え、アーセナルもそう簡単にはやられないけどね!